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DeployGateの基本からiOSインストール手順まで解説
この記事でわかること
DeployGateの概要とVisual Studio App Center終了後の代替としての位置づけ
iOS・Android別の具体的なインストール手順と注意点
リプレイキャプチャ等を用いたQAテスト工数の削減事例
2025〜2026年最新の料金プラン比較と選定基準
DeployGate(デプロイゲート)とは
DeployGateとは、開発中のiOS/Androidアプリをテスターへ安全に配信・管理できるプラットフォームです。
開発中のアプリをQAテスターやチームメンバーに対してインターネット経由でOTA(Over-The-Air)配信し、実機検証のサイクルを加速させるサービスです。かつてのように、テスト端末を1台ずつPCにUSBケーブルで接続してアプリをインストールする必要はありません。
端末の種類や場所にとらわれず、広い範囲のテスターがアプリを自由にインストールし、検証作業に参加できる環境を構築できます。
Visual Studio App Center終了に伴う代替ツールとしての躍進
2025年3月末にMicrosoft「Visual Studio App Center」がサービスを終了したことは、モバイルアプリ開発業界における大きな転換点となりました。DeployGateは、App Centerからの移行を検討する企業向けに公式の移行ガイドを整備しており、多くの開発チームが代替ツールとして選定しています。安定したビルド配布と日本の開発現場に寄り添ったサポート体制が、乗り換えの決め手となっています。
DeployGateの特徴と導入のメリット
リプレイキャプチャ等の新機能とCI/CD連携により、QAテスト工数を月間数十時間規模で削減できます。
情シス部門や開発現場において、DeployGateを導入することで得られる具体的なメリットを解説します。
日々の開発タスクを1コマンドで自動化
アプリのビルドからテスターへの配布までは、「DGコマンド」やCI/CDツール(BitriseやGitHub Actionsなど)との連携によって自動化できます。手作業によるアプリの運搬業務はヒューマンエラーの温床となるため、CI連携による自動化を早期に設定しておくことで運用が劇的に安定します。
リプレイキャプチャ機能によるQA工数削減
2025年4月には、テスターの画面操作を動画として録画・共有できる「リプレイキャプチャ」機能が正式リリースされました。また、静止画とログを同時送信する従来の「キャプチャ機能」も、個人向けの無料プランまで提供範囲が拡大しています。
この視覚的なアプローチにより、再現手順が複雑なバグの報告精度が飛躍的に向上しました。クラウド録画サービスを提供するセーフィー株式会社の事例では、テスト自動化ツールとDeployGateを組み合わせることで、リグレッションテストにおける手動テストの工数をアプリごとに約10〜24時間削減することに成功しています。
Slackやチャットツール連携によるリアルタイムなフィードバック
新しいリビジョンのアプリがアップロードされた際や、テスターからのフィードバックがあった場合、SlackやChatworkなどのコミュニケーションツールへ即座に通知を送信できます。開発者は作業用チャットから目を離すことなく、最新のテスト状況をリアルタイムで把握できるため、エラー発生時の初動対応が格段に速くなります。
▲ DeployGateを中心とした自動化とQAテストのサイクル構成
大規模・実企業のDeployGate導入事例
エンタープライズ企業から受託開発会社まで、規模を問わず実績が積み上がっています。
DeployGateのメリットをより具体的に理解するため、実企業の運用ノウハウと成功事例を紹介します。
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA):内製ツールからの脱却
100名規模のメンバーが関与する大規模ゲーム開発において、DeNAは保守コストの膨らんでいた内製配布ツールからDeployGateの「Enterpriseプラン」へのリプレイスを実施しました。SAML連携への迅速な対応が決め手となり、緻密な権限設定によるセキュアなビルド提供環境を確立しています。
BASE株式会社:検証チャネルの分離と自動化
決済サービスを提供するBASEでは、GitHub Actionsを活用してプルリクエスト作成時にDeployGate上の配布ページを自動生成しています。Slack上で「安定版用のチャンネル」と「最新版(動作確認用)のチャンネル」を分離する運用ノウハウにより、デザイナーやビジネスサイドとの非同期テストを円滑に進めています。
アルサーガパートナーズ株式会社:クライアントワークのセキュリティ担保
受託開発を主軸とする同社では、プロジェクトごとにDeployGateのグループを分離し、公開範囲を厳格に設定しています。クライアントの受入テスト時にビルドが外部へ漏れるリスクを排除し、安全な納品フローを実現しています。
DeployGateの使い方・初期設定からログインまで
アカウント作成から権限設計、CI/CDとのAPI連携までをプロジェクト開始時に完了させましょう。
新規導入時の初期設定の手順をタイムライン形式で解説します。
アカウント登録とログイン: 公式サイトにアクセスし、新規アカウントを作成します。EnterpriseプランでSAML認証(SSO)を導入している企業の場合、専用のワークスペースIDを入力して企業の認証プロバイダ経由でログインする必要があります。
アプリのアップロード: 管理者またはCIツールが、開発中のパッケージファイル(IPAまたはAPK)をブラウザへドラッグ&ドロップ、もしくはAPI連携を利用してアップロードします。
テスターの招待: プロジェクトのメンバーとしてテスターのメールアドレスを登録するか、共有用のリンクを発行してチャットツール等で展開します。
端末へのインストール: テスターは招待メールのリンクを開き、自身のスマートフォンにアプリをダウンロードします。
招待前に権限グループを設計しておかないと、後から整理するコストが跳ね上がります。プロジェクト開始時に役割を明確にしておきましょう。
【OS別】iOS/Androidのインストール手順
iOS版はSafariでのプロファイル設定、Android版は専用アプリの利用が必須となります。
テスターが実際にアプリを端末へインストールする手順はOSによって大きく異なります。特にiOSはAppleのセキュリティ仕様上、特有の操作が必要です。
iOS版のインストール手順と注意点
iOSデバイスにアプリをインストールする場合、テスターは必ず標準ブラウザである「Safari」を使用しなければなりません。
招待リンクをSafariで開く。
画面の指示に従い、DeployGateの「構成プロファイル」をiPhoneまたはiPadにダウンロードし、iOSの設定アプリからインストールする(パスコード入力必須)。
プロファイルがインストールされると、端末のUDID(端末固有の識別子)がDeployGate経由で開発者へ自動通知される。
開発者は通知されたUDIDをApple DeveloperのProvisioning Profileに追加し、再度アプリをビルドしてアップロードする。
テスターは、ホーム画面に追加されたDeployGateアイコンからアプリをインストールする。
ChromeやLINE内ブラウザでリンクを開いてしまい、構成プロファイルのインストールが完了しない失敗が多発するため、必ずSafariを使用するようテスターへ周知してください。
Android版・Android TVのインストール手順
Androidの場合は、比較的シンプルな手順でインストールが可能です。
Android端末で招待リンクを開く。
Google Playストアから「DeployGateクライアントアプリ」をインストールする。
DeployGateクライアントアプリにログインし、対象のテストアプリを選択して「インストール」をタップする。
なお、2026年2月より新たにAndroid TV端末へのアプリ配信にも正式対応しました。これにより、スマートテレビ向けアプリの開発効率もスマートフォン同様に向上しています。
▲ iOS端末におけるアプリインストールとUDID登録の手順
DeployGateのグループ・チームの権限管理
情報漏洩を防ぐため、プロジェクトごとに「オーナー」「開発者」「テスター権限」を厳格に分離します。
組織全体でDeployGateを運用する際、プロジェクトごとに適切な権限を設定することがセキュリティ担保につながります。
役割 | 主な権限・できること | 適した対象者 |
|---|---|---|
オーナー | アプリのアップロード、全設定の変更、メンバー管理 | 開発マネージャー、情シス管理者 |
開発者 | 担当アプリのアップロード・更新操作、過去バージョンの確認 | エンジニア、CI/CD管理者 |
テスター権限 | アプリのダウンロード・インストール、キャプチャ送信 | QA担当者、社外クライアント |
権限の付与において、「とりあえず全員を開発者にする」といった運用は情報漏洩のリスクを高めるため厳禁です。検証のみを行うメンバーには必ず「テスター権限」を付与し、アプリの改ざんや誤ったバージョンへの上書きを防ぎましょう。
DeployGateの最新料金プラン比較
法人利用であれば、容量制限と権限管理の観点からFlexibleプラン以上が現実的な選択肢となります。
2025〜2026年現在の料金プランは以下の通り構成されています。自社に最適なプランを選択するための判断基準としてご活用ください。
プラン名 | 基本料金(税込/月額) | 対象規模・特徴 |
|---|---|---|
Free(無料) | 無料 | 個人開発。ログ保持1週間、過去バージョン5件まで。 |
Pro | 1,550円 | 個人向け。過去バージョン20件、高速ダウンロード対応。 |
Flexible | 16,500円〜 | 初期4名含む(追加1名2,200円)。アプリ数無制限。多くの中堅企業が採用。 |
Enterprise | 要見積もり | 20名以上の大規模組織。SAML認証対応、無制限監査ログ。 |
個人の趣味やプロトタイプ開発の場合は無料の「Free」や「Pro」プランから開始します。一方で法人としてチーム開発を行う場合、アプリ数やストレージ制限がなく、実用的なQA運用が可能な「Flexible」プランが標準的です。全社的なセキュリティ統制やIdP連携が必要な大規模組織では「Enterprise」プランを検討してください。
▲ 組織規模と要件に基づく最適な料金プランの選び方
よくある質問
Q:ログインできない場合の対処法は?
A:EnterpriseプランなどでSAML認証(SSO)が有効になっている場合、通常のパスワード入力画面からはログインできません。専用の「ワークスペースID」を入力し、企業の認証プロバイダ経由でログインする必要があります。
Q:Android専用のキャプチャ機能とは?
A:アプリ画面のスクリーンショットを撮影するだけで、直前のログや端末情報(OSバージョン等)をDeployGateへ自動送信できる機能です。現在はリプレイ(動画録画)機能も追加され、無料プランでも利用可能になっています。
Q:iOSでアプリがダウンロード・インストールできない場合は?
A:多くの場合、招待リンクを「Safari」以外のブラウザ(Chromeやアプリ内ブラウザ)で開いていることが原因です。必ずSafariで開き直し、構成プロファイルのインストールとUDIDの開発者への通知が完了しているかを確認してください。
Q:App CenterからDeployGateへ移行するメリットは?
A:2025年3月に終了したApp Centerの代替として、DeployGateは日本の開発現場に即した手厚いサポートや詳細な移行ガイドを提供しています。GitHub Actions等を用いたCI/CDパイプラインへのシームレスな統合が容易な点が評価されています。
まとめ
DeployGateを活用することで、USBケーブルを用いたアナログなアプリ配布の手間から解放され、QAテストやフィードバックのサイクルを大幅に高速化できます。まずは無料アカウントでテスト配布を体験し、iOS配布におけるSafariや構成プロファイルの手順をチームに周知しましょう。権限設計とCI/CD連携を早期に整えることで、QAサイクルの自動化が一気に進みます。まず無料プランで配布フローを体験するところから始めましょう。
導入チェックリスト
✅ DeployGateアカウントを作成し、無料プランでテスト配布を試した
✅ iOSインストール手順(Safari必須・構成プロファイル)をチームに周知した
✅ 権限グループ(オーナー/開発者/テスター権限)を役割ごとに設定した
✅ CI/CDツールとのAPI連携を設定し、手動アップロードを廃止した
本記事の内容に誤り等がございましたら、こちらからご連絡ください。
監修
Admina Team
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