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【最新】ElevenLabsとは?商用利用の条件と実践的な使い方

【最新】ElevenLabsとは?商用利用の条件と実践的な使い方

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【最新】ElevenLabsとは?商用利用の条件と実践的な使い方

最終更新日

生成AIの進化により、ビジネスにおける音声領域(TTS)は劇的な変化を遂げています。その分野で圧倒的なシェアを獲得しているのがElevenLabsです。「ElevenLabsとは何か?」「どのような使い方ができるのか?」と疑問を抱く方も多いでしょう。本記事では、ElevenLabsの基本機能から、情シス部門が押さえるべき商用利用の条件、最新機能の「ElevenAgents」まで詳しく解説します。

ElevenLabsのロゴを中心に、商用利用の条件やAI音声生成の実践的な手順を整理して視覚化した解説図。

ElevenLabsとは

本記事は、企業内でAIツールの導入を推進する情報システム部門(情シス)や、業務効率化を目指すビジネスリーダーを対象読者としています。

本記事のポイント

  • ElevenLabsは、人間の細やかな感情や息遣いまで再現できる次世代のAI音声合成プラットフォームである

  • 業務での商用利用には、月額5ドルのStarterプラン以上の契約が必須である

  • 日本国内の大手企業(NTTドコモ・ベンチャーズやTBSなど)でも導入が進んでおり、ビジネスインフラとして急成長している

日本法人の設立と企業としての信頼性

「ElevenLabs inc.」は、元Googleのエンジニア等によって2022年に設立されたアメリカの企業です。2025年4月には日本法人「ElevenLabs Japan G.K.(イレブンラボジャパン合同会社)」が設立され、日本市場への本格参入を果たしました。2026年時点では評価額110億ドルを超えるデカコーン企業へと急成長しており、Fortune 500企業の60%以上が導入するなど、エンタープライズ向けの堅牢なビジネスインフラとして高い信頼性を獲得しています。

従来の音声合成(TTS)と最新モデルの違い

これまでのテキスト読み上げ(TTS)技術は、録音された音素を機械的に繋ぎ合わせる方式が主流であったため、不自然な違和感が残りがちでした。対してElevenLabsは、膨大な音声データを学習したディープラーニングモデルを採用し、文脈に応じた自然なイントネーションを自動で付与します。最新の公式ドキュメントによれば、最新モデル「Eleven v3」は70以上の言語に対応し、複雑なテキストの読み上げエラーを従来比で大幅に削減しています。

ElevenLabsの最新の料金プランと商用利用の条件

ビジネス目的でElevenLabsを商用利用する場合は、必ず月額5ドルのStarterプラン以上を契約してください。

2026年版プラン別の料金比較とクレジット消費

ElevenLabsの料金体系は、毎月の生成文字数(クレジット)と利用できる機能範囲によって細かく分かれています。用途や企業規模に合わせて最適なプランを選択してください。以下はElevenLabs公式の主要なプラン比較表です。

プラン名

月額料金(目安)

月間生成文字数

商用利用

対象規模と主な機能

Free(無料)

$0

10,000文字

不可(要帰属表記)

個人のお試し用(基本機能、簡易クローニング)

Starter

$5

30,000文字

可能

個人事業主・小規模チーム向け(Instant Voice Cloning)

Creator

$22

100,000文字

可能

本格的なクリエイター向け(Professional Voice Cloning)

Pro

$99

500,000文字

可能

中小企業向け(大容量の文字数、API利用制限の解除)

Scale

$330

2,000,000文字

可能

中規模組織向け(ワークスペース共有機能)

Business

$1,320

11,000,000文字

可能

大企業・開発者向け(低遅延優先処理、高度なAPI利用)

YouTubeの収益化動画、企業のPR動画、自社製品への組み込みなど、あらゆるビジネス目的で利用する場合、無料プランではライセンス違反となります。社内向けの用途であっても、業務の一環として扱う場合は必ずStarterプラン以上を契約してください。

スマホで使えるアプリ版「ElevenReader」

個人が日常的にAI音声を楽しむためのツールとして、iOSおよびAndroid向けにスマホアプリ「ElevenReader」が無料で提供されています。このアプリは、PDF、Word文書、またはWeb記事のリンクを読み込ませるだけで、高品質なAI音声が自然なイントネーションで読み上げてくれる手軽に使えるリーダーアプリです。ただし、アプリ版はあくまで個人のリスニング用途に特化しており、音声データを業務利用として書き出すことには対応していません。

驚きの新機能と実践的な使い方

テキストの読み上げにとどまらず、感情のコントロールや効果音の生成まで、多彩な使い方をマスターしましょう。

基本的な使い方と音声サンプルの作り方

最も基本的な使い方は、管理画面の「Text to Speech」にテキストを入力して生成ボタンを押すだけです。「Voice Design」機能を使えば、性別、年齢、アクセントの強さをスライダーで調整し、世界に一つだけのオリジナル音声サンプルを数秒で作成できます。また、テキスト内に半角角括弧で [laughs][sighs] といった専用の英語タグ(Audio Tags)を加えることで、AIが自動的に息遣いまで自然に再現します。

イントネーションを操る「Actor Mode / Expressive Mode」

AI音声の大きな課題であった「細かい間や感情のコントロール」を解決するのが「Actor Mode」です。これは、ユーザー自身がマイクで話した演技を、AIへディレクションとして与える機能です。

  1. Speech to Speech(またはActor Mode)のメニューを選択する

  2. ベースとして出力させたい音声モデルを選択する

  3. 自分の声で感情やイントネーションを込めてテキストを読み上げ、録音データをアップロードする

  4. AIが指定した声質を保ちつつ、あなたの演技の「間」や「抑揚」を模倣して音声を出力する

さらに、最新モデルでは会話の文脈や相手の感情に合わせて、エージェントの声のトーンを動的に変化させる「Expressive Mode」も搭載されており、より人間らしい対話が可能になっています。

自律応答するAIエージェント「ElevenAgents」

ElevenLabsは現在、単なるTTSを超え、自律的に人間と対話するAIエージェントを構築できる「ElevenAgents」プラットフォームを提供しています。プログラミングの深い知識がなくても、自社のCRMと連携した電話エージェントを構築できます。予約受付やカスタマーサポートの24時間自動対応が比較的手軽に実現します。

効果音も生成可能「Sound Effects / Video to Sound」

テキストや動画から音そのものを生成する機能も追加されています。「Sound Effects」は、テキストで「雨音と遠雷」などの情景を入力するだけで高品質な効果音を生成します。「Video to Sound」は、無音の動画ファイルをアップロードすると、AIが映像のシーンに完全に一致する効果音(タイヤの摩擦音や人々のざわめきなど)を自動で生成して追加する画期的な機能です。

業務における具体的なユースケースと国内企業導入事例

国内の大手企業もElevenLabsを導入し、業務効率化や新しいコンテンツ展開を実現しています。

NTTドコモ・ベンチャーズ:社内FAQ自動応答やAIアシスタントへの活用

株式会社NTTドコモ・ベンチャーズは2025年1月にElevenLabsへの戦略的出資を行い、カスタマーサポートにおけるチャットボットへの音声実装やAIアシスタントの実証実験を進めています。社内のカスタマーサポートやヘルプデスクの自動応答システムにAPI連携を活用することで、自然な音声での対応が可能になります。従来の機械的な音声ではなく、低遅延モデルを利用することでユーザーの違和感を軽減し、対応満足度の向上につながっています。

社内FAQ自動応答システムへのElevenLabs API連携構成

▲ 社内FAQ自動応答システムへのElevenLabs API連携構成

株式会社TBSテレビ:自動吹き替え(Dubbing Studio)の活用

日本の主要民間放送局であるTBSテレビは、ElevenLabsの「Dubbing Studio」機能を活用し、スポーツエンターテインメント番組の多言語化を実現しました。動画や音声ファイルをアップロードするだけで、元の話し手の声質や熱量を維持したまま多言語へ自動で吹き替えます。現地のナレーターを手配する外注コストをかけずに、自社のコンテンツを素早く海外へ展開することに成功しています。

社内FAQ自動応答システムへのElevenLabs API連携構成

▲ 社内FAQ自動応答システムへのElevenLabs API連携構成

自分の声で収益化するVoice Library機能と声優の権利保護

自身の声をプラットフォームに登録することで、利用量に応じた継続的な収益を得ることが可能です。

株式会社81プロデュース:声優の権利保護と多言語化事例

2025年12月、老舗声優事務所の81プロデュースがElevenLabs Japanと業務提携を結びました。声優の声を無断でAI学習される著作権侵害のリスクが高まる中、あえて公式プラットフォームに所属声優の声を登録しています。強固な権利保護機能を利用して声優の権利を守りつつ、その声を多言語展開してアニメやゲームの海外配信を加速させるという、新しい収益モデルを創出しています。

収益化を始めるための条件と手順

ElevenLabsには「Voice Actor Payouts」という独自の収益化プログラムが用意されています。この機能を利用するには、以下の条件と厳格な審査をクリアする必要があります。

  • Creatorプラン(月額22ドル)以上の契約: 高精度のクローニング機能を利用して音声モデルを作成します。

  • 高品質な学習データの用意: 公式ドキュメントの記載通り、ノイズのない環境で録音されたクリアな単一話者の音声データが必要です。

  • Voice Captchaによる本人確認: 指定されたプロンプトを制限時間内に読み上げ、学習データと本人が一致するか検証が行われます。

  • Stripeアカウントの連携: 報酬を受け取るための支払いシステムとの連携設定を行います。

審査を通過した後、音声の提供期間を設定して公開することで、すぐに収益化をスタートできます。

自身の声で収益化する「Voice Actor Payouts」を始めるための3ステップ

▲ 自身の声で収益化する「Voice Actor Payouts」を始めるための3ステップ

自分の声を登録して収益化を始めるための4ステップ

▲ 自分の声を登録して収益化を始めるための4ステップ

導入時に情シスが検討すべきリスク管理とよくある失敗パターン

重大な情報漏えいやコンプライアンス違反を防ぐため、商用ライセンスの確保と学習データの除外設定を徹底しましょう。

EU AI Actへの対応とディープフェイク対策

音声生成AI技術の普及に伴い、なりすましによるディープフェイクのリスクも伴います。特に2026年に本格施行される欧州人工知能法(EU AI Act)に対応するため、ElevenLabsはC2PA規格に準拠した電子透かし(ウォーターマーク)を生成音声に埋め込んでいます。これにより、AI生成であることを技術的に証明でき、不正ななりすましや政治的な悪用を防ぐ仕組みを実装しています。倫理的リスクを回避するため、社内規定でクローニング対象者を明文化し、必ず本人の書面による同意を得る運用を徹底してください。

情シス向け導入チェックリストとよくある失敗パターン

情報システム部門が導入を検討する際は、以下のチェックリストを活用して安全な運用環境を構築しましょう。

  • 商用利用ライセンスの確認: 業務利用する全アカウントがStarterプラン以上になっているか。

  • 学習データ除外設定(Privacy): 入力した機密テキストのオプトアウト設定が完了し、AIの再学習に利用されない設定になっているか。

  • アクセス管理とSSO連携: 退職者のアカウントが無効化されるよう、SAML等による統合認証が設定されているか。

ここで特に注意したいよくある失敗パターンが、「機密情報を扱う業務において、無料版で安易にテスト利用してしまうこと」です。IPAの「情報セキュリティ10大脅威」でも内部不正等による情報漏えいが上位に挙げられています。無料版では入力データが学習に利用される可能性があるため、現場のシャドーITを防止するためにも、情シス部門が先行して有料プランと運用ルールを整備することが不可欠です。

よくある質問

Q:ElevenLabsはどこの国のサービスですか?

A:アメリカに本社を置くElevenLabs inc.が開発・運営しているサービスです。2025年4月には日本法人が設立され、国内向けのエンタープライズサポート体制が強化されています。

Q:スマホアプリ版はありますか?

A:はい、個人のリスニング用途として「ElevenReader」という無料アプリがiOSおよびAndroid向けに提供されています。PDFやWeb記事を自然なAI音声で読み上げることが可能です。

Q:ElevenLabsは無料で商用利用できますか?

A:いいえ、無料プランでの商用利用はライセンス違反となります。YouTubeの収益化動画や企業の販促物に利用する場合は、必ず月額5ドルのStarterプラン以上を契約してください。

Q:ElevenLabsのAPIエンドポイントURLを確認するにはどうすればよいですか?

A:APIエンドポイントや認証キーは、ElevenLabsの管理画面(My Account > API Keys)から確認できます。公式ドキュメント(elevenlabs.io/docs)にも詳細な仕様が掲載されているため、情シス担当者はあわせて参照してください。

Q:日本語のイントネーションは不自然になりませんか?

A:最新の多言語モデル(Eleven v3など)では、極めて自然な日本語を生成できます。細かい違和感がある場合は「Actor Mode」を利用し、自身の話し方をディレクションとして与えることで調整可能です。

Q:自分の声を登録して稼ぐことは誰でも可能ですか?

A:Creatorプラン以上の契約とStripeアカウントがあれば原則可能です。ただし、Voice Captchaによる厳格な本人確認があるため、他人の声を無断で登録して収益化することはできません。

まとめ

本記事では、ElevenLabsとはどのようなツールなのか、最新の機能から使い方、そして商用利用の条件まで一通り整理しました。単なるテキスト読み上げソフトを超え、多言語対応のAIエージェントや効果音生成機能まで備えた本プラットフォームは、企業の業務効率化を支えるインフラとして急速に普及しています。導入の際は、情報漏えいを防ぐために必ずStarterプラン以上を契約し、オプトアウト設定などの適切なリスク管理のもとで安全に活用を始めてください。

今日からできるアクション

  • ✅ 業務利用するアカウントをStarterプラン以上に変更した

  • ✅ 入力データのオプトアウト設定(Privacy)を管理画面で確認した

  • ✅ 退職者アカウントが無効化されるようSSOのプロビジョニング設定を見直した

本記事の内容に誤り等がございましたら、こちらからご連絡ください。

監修

Admina Team

情シス業務に関するお役立ち情報をマネーフォワード Adminaが提供します。
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